真夜中の占い館で散歩
オリジナル小説の公開です
http://delta66.blog3.fc2.com/

 

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
 
 

ガンダム戦記 白のプラトーン (21)

7、静かな夜に


 辺りは暗くなり始めていた。
 2機目のMS-06ザクⅡを撃破されたジオン軍部隊は沈黙したままだ。
 コマンドルームからザク後退の連絡を受けたアカギはようやく周囲の寒さに気がついた。
「追撃しますか?」
 隣で待機中のスパロー曹長のジムから通信が入るがアカギは深追いは危険だと判断した。
「いや、俺たちが追撃しても狼の群れの餌食になるだけ。ここは立て直しが優先だ」
 スパローのジムはアカギの言葉でビームサーベルを戻した。
「マッカラム中尉」
『なんだ? 少尉』
 コマンドルームで状況を見守っていたマッカラムにアカギから通信が入る。
「敵の位置は?」
『後退中。どんどん離れていく……今、索敵範囲から消えた』
「敵の姿はない?」
『ああ、何も映っていない。連中は諦めたのかも』
「どうでしょうか。何か企んでいる気がしますよ」
『だよな』
「しばらく俺が見張りに立ちます」
『苦労するなぁ、隊長さんは』
「指揮官ってのはそんなもんです」
 アカギはジムのアイカメラで周囲を見渡した。
「バンザ、今どこだ?」
『少尉のジムの前方、50mほどの岩場で待機してます』
「負傷者は?」
『重傷者が二人。基地に戻しました。残った連中も軽傷が多いですが、まだ闘えます』
「弾薬の補給もした方がいい。何人か歩哨を立たせて一旦、引き上げろ」
『了解』
「スパロー。ブッチャー2」
『なんですか? 少尉』
「ブッチャー2を一旦下げろ。腕の修理とビームガンのチャージをさせるんだ」
『お言葉ですが、少尉。そっちのブッチャー1のハッチを先になんとかしたほうがいいのでは?』
「こっちのビームライフルにはまだエネルギーがある」
『では、それを貸してください。修理は少尉がお先にどうぞ。自分は、ここを死守します』
 スパローのジムの左腕が差し出される。
 アカギも迷ったが確かにスパローの言うとおりハッチの無くなったジムでの戦闘はきつい。周囲も暗くなり、モニターが使えない以上、暗視カメラも必要になってくるがそれもここにはない。アカギはスパローの意見を通す事にした。
「わかった。ここはお前に任せるよ」
 アカギのジムは持っていたビームライフルをスパローのジムに譲った。
 別れ際に再度、通信を入れる。
「スパロー。スタックスは残念だったな」
「……いい奴でした。とてもね」
「ああ、そうだな」
 通信は終わった。アカギのジムは開かれた基地のゲートの中に入っていった。
「さてと……」
 スパローのジムは姿勢を低くすると片手でビームライフルを構えた。
「いつでもきやがれ、ジオン。スタックスの仇はとってやるぜ」



スポンサーサイト
 
 
 
Comment

Comment Form


秘密にする

Trackback

 

 

*Template By-MoMo.ka* Copyright © 2017 真夜中の占い館で散歩, all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。