真夜中の占い館で散歩
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ブラスター梅吉(1)

 高層ホテルの一室
 違法な薬物が持ち込まれ、今まさに買い手に引き渡されそうとしていた。
 が、その時だ!
 ドアが蹴破られ、銃を構えた警官たちが飛び込んできた。
「第7特機だ! 神妙にお縄につけ!」
 売人たちが銃に手を出すより先に先頭の警官がショットガンをぶっ放す。
 命中したベッドの枕が吹き飛び部屋中が羽毛だらけになった。
「次にこうなりたいのはどいつ!」
 そう言って警官は銃口を売人に突きつける。
 観念した売人たちは手を銃には回さず上に上げた。
「ちっ」
 警官は舌打ちする。抵抗しないのが物足りないようだ。
「ちょ、ちょっと、カスミさん。また器物破損させてー。上に起こられますよ?」
 後ろの若い警官が泣きそうな声で呼びかける。
「いいじゃない。ちょっとぐらい」
「そのちょっとが多いんですよ、カスミさんは。塵も積もれば山となってるんですよ、賠償請求が!」
 そのとき、別の警官がカスミを呼んだ。
「警部補、ドラッグが見つかりません」
 横で逮捕された男がにやりと笑う。
「こいつ……」
 眉をしかめるカスミだったがテーブルの上のカードキーに気がついた。
「1104号室のキー……この部屋のじゃないわね」
 カスミはキーを手に取ると逮捕した男に突きつけた。
「答えなさい。この部屋には誰がいるの?」
 男は無表情でそっぽを向いた。
「決まりね」
 カスミはにやりと笑うとショットガンを装填し直した。
「タスケとあと君たち。こいつらを連行して。後の者は私について来て」
「ちょっと、どうしたんですか? カスミさん」
「ドラッグはこっちの部屋にあるのよ。私たちの監視の対象外な誰かが持ち込んでるんだわ」
 武装した警官を数人引き連れたカスミは1104号室に向かった。



―1104号室―

 男がアタッシュケースを抱え、ふかふかのベッドに座り込んでいた。
「半日、預かりものをするだけでいい額をもらえたよな。おまけに豪華ホテルの宿泊。いい仕事だぜ」
 男はそうベッドの下に寝そべる白い影に言った。
「(しかし、少し話が旨すぎないか? 梅吉)」
 白い影はそう返す。
「馬鹿いえって! あんな清楚で可憐な女性が人をだますような真似するもんか! 俺はあのつぶらな瞳を信じる」
「(やれやれ……梅吉、もう少し思慮深さを持った方がいいぞ)」
「お前は用心深すぎなんだよ、バスカヴィル」
 そう言って梅吉はテレビをつけた。
 画面ではニュースキャスターが記事を読み上げている。
『今日未明、詐欺の容疑で逮捕された容疑者は、犯罪組織と深いかかわりがありドラッグの取引にも関与している可能性も……』
 映し出された容疑者の顔を見た梅吉は固まった。
「(おい、梅吉。あれ今回の依頼人じゃないのか?)」
「に、似てるな、ちょっと」
「(なんか詐欺の犯人だっていってるが)」
「ほ、ほう……」
 梅吉の顔が引きつる。
「(嫌な予感がするな)」
 そのときだ!
 突然、ドアが蹴破られた。
「動くな!」
 完全武装した数人の警官たちが部屋の中になだれ込んだ。
「第七特機だ! 神妙にお縄につけ!」
 ショットガンの銃口が梅吉の鼻先に突きつけられた。






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