真夜中の占い館で散歩
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ギャリー・トロット④(改)

 7月4日PM9:25  ナイト・ドア ファーストポイント

 暗闇の中、突然、破裂するように強烈な光が現れた。
 光が収まるとそこには、トラックのコンテナ程もある"容器"があった。外壁の一部からガスが噴き出した後、鋼鉄の扉が開かれる。
「気を抜くな! 行け! 行け!」
 指揮官であるスヴァローグが大声で言う。それを合図にと武装した戦闘エージェントたちが次々と降り立った。
 先頭を切ったのはチームで一番冷静かつ冷酷なリーパーだ。
 反面、信心深く自分の人生には使命があると思っている。そのせいか危険な先頭も自らかってでる男だ。ポイントマンとしても有能だった。
 後に続くのはラッシュ。口数多く落ち着きないが非常に勘がいい。危険を察知する能力に非常に長けていた。
 二人は"容器"から15メートルほどの位置につくとアサルトライフルを構え周囲を念入りに見渡す。
 されにオプションの熱探知スコープから周囲に誰もいないのを確認するのと後方のスヴァローグたちに合図した。
「いいですよ、博士」
 危険が無い事を確認されるとスヴァローグは女性科学者を呼び寄せる。彼女は"容器"から降りるとスヴァローグの横に立った。
「相変わらず薄暗い場所ね」
 彼女はそう呟くとバッグパックがら何かの電子装置を取り出す。
 装置にはスクリーンが付いていて何かを表示している。気になったのかスヴァローグはそれを覗き込む。
 装置には、どうやらレーダーに似た機能があるらしく方向を指し示す記号が表示していた。
「あっちよ」
 博士はある方向を指差した。
「リーパー! ラッシュ! 11時の方向だ。前を行け」
 二人は、瓦礫の上を素早くスヴァローグの指示する方向へ向かった。リーパーは前を行きポイントマンの役割を負い、ラッシュはそのバックアップの位置につく。その後を周囲を警戒しつつ部隊が続いた。
「気味が悪い場所だ。一体、何だ?」
 左翼をカバーしていた小柄な隊員はそう言った。
「黙って進め、リトル・ビー」
 支援火器のM279を抱える男は小柄な隊員に言う。
「あんたは慣れてるからいいよな、ベア。何度も来てる。でも俺は初めてなんだぜ? もうちょっと初心者にはやさしくしてくれよ」
 リトル・ビーはまくしたてる。
「じゃあ、教えてやる。ここは地獄さ」
「笑えるね。悪魔はどこだ?」
「いずれ会える」
 ベアは表情も変えずにそう言った。

 博士は手に抱えた特殊装置に集中していた。
 画面に映るポイントが点滅する度に何かを調整していく。だが操作に気を取られた彼女は足元を瓦礫に取られてしまう。
「危ない」
 その時、彼女の腕を掴んで転倒を救ったのはアジア系の隊員だった。
「あ、ありがとう」
「いいさ」
 アジア系の隊員はそう言って博士の身体を起こした。
「目が悪いのか?」
「何?」
「いや、目が悪いのかと思ってね」
「この暗さじゃ躓いてもしかたがないんじゃない? それに目が悪かったらメガネをかけるわよ」
「いや、気を悪くしたんならすまない」
 博士は、謝罪を無視して歩きだしたがしばらく歩いた後、振り返った。
「私、右目だけ視力がほとんどないの。歩きまわるにはメガネは視界が狭まるから今日はしてない。でもなんで分かったの?」
「さっき、でかい岩が突き出てたのに身を伏せをしなかった。ぶつからないにしろ大概は避けるはずだからね」
「ああ……そうだったの。気をつけなければね」
「危ないのは足もとだけじゃないから」
「そうね」
 そう言って博士は笑った。
「アンジェラよ」
「ん?」
「アンジェラ・ノイマン。よろしく兵隊さん」
「あ……ああ、トルートだ。よろしく」
 ウォール博士は軽くほほ笑むと先に進んだ。
 おかしなタイミングの自己紹介の後、背後から咳ばらいが聞こえた。アーチャーがいつの間にかトルートの後ろにいる。
「お前、興味が無いって言ってたじゃないか」
 アーチャーは、そう言って口をとがらせた。
「興味無いさ。おれのカヴァーしてるポジションに偶然いただけだ」
「どうだかな」
 そう言ってアーチャーは先にトルートの前に行く。トルートは呆れながらため息をついてその後に続いた。
 その時だ。
 突然、トルートの視界に何かの光が入った。
 目を凝らしてその方向を見たが光は消えてしまったがトルートは、しばらくその方向を見ていた。後ろから来た隊長のスヴァローグはトルートの行動に気がつき声をかける。
「どうした?」
「なにかが光った様な気がして」
「ここではありえん事だ」
 しかしその光は再び二人の前に現れた。これは気のせいなどではない。
「確かに何か光った」
 スヴァローグは、暗視装置付きの双眼鏡を取りだすと光の方に向ける。
「一体、なんだ?」
 グレーの画面の中に増幅された光源と一緒に建造物のシルエットが映ってた。


 
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